緑の惑星~地球進化の謎~ 2 花の誕生

2019年10月28日
ドキュメンタリー・カルチャー・教養
緑の惑星~地球進化の謎~ 2 花の誕生

私たちの惑星を形成してきたのは、火山や大陸の移動だけではない。
地球にとって最も重要な変化を引き起こしたのが、植物だと言えるかもしれない。
植物の世界は、驚きと魅力に満ちている。
アメリカの西海岸に自生する杉の仲間、セコイアスギには樹齢3千年以上のものもあり、その高さは100mを超える。
小さな種から生まれる植物が、地球上で最も大きな生命体といわれる巨木に成長するのだ。
しかし、植物が地球の歴史に与えた影響は、それよりもはるかに大きい。
太陽の光を利用して生命を支える大気を作り出し、地球の景色を変え、あらゆる動物の進化を促してきたのだ。
もちろん、私たち人類もその例外ではない。
地球の姿を変えてきた植物の謎に、地質学者イアン・スチュアートが世界中を冒険しながら迫る全3回シリーズ。
私たちの暮らすこの惑星を緑に変えた植物のすべてに迫る。


製作総指揮
マーク・ヘッジコー

内容
第2回は、地球の景色を変え、あらゆる動物の進化を促した花の秘密に迫る。
地質学者イアン・スチュアートが、花が地球に与えた驚くべき影響を語る。
花が誕生したのは、今から1億4千年前のこと。
それは地球の歴史において画期的な大事件だった。
色鮮やかな花は世界を彩り、そして動物界に大きな変化を引き起こす。
やがて果実を実らせるようになったのだ。
花は私たち人類の誕生と進化をも促していく。
地球で最初に誕生した花を探して、南太平洋に浮かぶ島、ニューカレドニアのジャングルの奥地に分け入るイアン。
原始の地球に近い状態のこの島のジャングルで見つけたのは、初期の花「アムボレラ」。
それは突然変異によって白く変化した葉であるとされる。
花は昆虫の注意をひきつけ、その身に花粉をまとわせることによって、より遠くへと運ばせることに成功した。
1年に2カ月しか雨が降らない南アフリカのタンクワ・カルーでは、子孫を確実に残すための新しい方法、「種」の威力を目の当たりにする。
カンナ科の植物である「ダンドク」という花の種はとても固く、強い衝撃を受けた後でもその芽を出すだけの耐久力を持っていた。
樹木より早い世代交代を繰り返すことで、進化のスピードを増した植物は、その蜜を求めるさまざまな生物の進化を促すことになる。
さらに勢力を広げ、地球上を熱帯雨林で覆うことで雨のサイクルを生み出し、地球の地形をも形作った。
しかし、そんな花を持つ植物にも最大の危機が訪れる。
巨大な隕石の衝突による火災や酸性雨などの気候変動だ。
これにより最大のパートナーであった昆虫が絶滅してしまった。
そこで、花は新たなパートナーである哺乳類に種を運ばせるため、果実を生み出すことになる。
そして、その果実を食べるために驚くべき進化を遂げた生物がいた。
人類の祖先である霊長類だ。
花は種が熟する前の果実を取られてしまうことを防ぐため、熟した果実に目印の赤い色を付けた。
それを識別するため、霊長類は視覚を進化させて色覚を身につけ、他の哺乳類の優位に立つことができたのである。
突然変異を繰り返し、驚くべきスピードでさまざまな色や形に種類を増やしてきた花が、どのようにして地球の景色を変え、あらゆる動物の進化を導いていったのか?
命をつなぐために、動物たちとともに生きる道を選んだ花の秘密に迫る。


(C)BBC 2012

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Posted by ジェニー